特別養護老人ホーム菜の花館:西松 陽子 施設長 |
■地域にはお年寄りが多く、特養を誘致したいという要望が非常に多かった訳です。昭和村が廃校になった中学校の跡地に保育所を移転し、その半分の土地を特養に提供していただけるということになったので、村役場と一緒に群馬県にお願いしに行きました。県のほかの地域からも要望が出ていたので、競争になり、ぜひ指名をいただくために当時の最新型の特養を提案しました。全室個室、ユニット型、各室WC付、地域交流スペース、医務看護室、リハビリルームや屋上菜園を提案しました。まだユニット型の特養が一般的でない時代だったので、何箇所か特養の見学に行き、最新の提案をして受け入れてもらいました。形態もよくある雁行型の四角いものではなく、曲線を取り入れたあたたかみのある柔らかいデザインを内外観に取り入れて特徴のあるものにしていただきました。10床のユニットが5つ、ショートステイ10床、デイサービス30人の定員になっています。
■ 前年度も一緒に提案しましたが、そのときは準備が不充分だったようで実現にいたりませんでした。その経験を踏まえて、村の協力を得て、今回は新しい提案を作成しました。着工まで準備に2年半、着工してから1年半の間、設計事務所と共同で作業をしました。
■ユニット型で床暖房もあり、スプリンクラーもあり、各個室の広さも設備も充実している訳ですから、普通だと建設費もその分余計にかかってしまいます。補助金も従来より割合が減っておりましたので、入居者の負担を出来るだけ抑えるために建設費も圧縮しました。県からは今までの例からすると建設費が少なすぎると言われ、増額を求められましたが、当初の価格で実行してもらいました。設計事務所ではローコストで建設するためにいろいろな工夫をしてもらい、結果的には坪52万円という今までにない価格で建設できました。ローコストでも見た目も性能も機能も申し分なくできあがりました。
■地域の一層の期待と要望で、地域密着型のサテライト施設をその後少し離れた場所で開設しました。今回は入居者の負担を少なくするために、トイレを共用にするなど個室や共用部の面積を出来るだけコンパクトにしてもらった施設の増築も行いました。画一的な施設ではなく、個性が尊重され、入居者の独自の生活が営まれていくような施設づくりを職員と共に目指しております。
事務所紹介 |
スタッフ紹介 |
|
作品紹介 |
お客さまの声 |
費用について |